一般社団法人 日本精細化工産業協会

 

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日本精細化工産業協会 第三回会員大会 & シンクタンク論壇— 研究・教育・生産をつなぐ新時代の化学産業モデル —


2024年12月1日から7日にかけて、一般社団法人日本精細化工産業協会は「第三回会員大会」および「シンクタンク論壇」を開催しました。テーマは「研究・生産・環境の融合による精細化工の次世代価値創出」。実地研修と意見交換を組み合わせ、参加各社が自社の課題に照らして“今すぐ試せる着眼点”を持ち帰れるよう設計しました。

視察は、三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社(茂原)を中心に、研究―評価―量産の接続や現場の安全・品質運用を確認。あわせて、ファイザー名古屋工場、BANDO化学株式会社、Air Water株式会社などで、医薬・機能材料・産業ガスといった異なる領域の運用例に触れ、日常の改善に生かせる具体事例を整理しました。教育・安全・品質に関する研修セッションも実施し、基本的な考え方や記録・点検の要点を共有しました。

論壇では、日中企業家プロジェクト懇談会を軸に、今後の共同検討テーマを三つに集約。(1)亜臨界水を用いたプロセスの評価手順と適用場面、(2)ADOX関連ソリューションの都市・産業での使い方や運用条件、(3)日本製紙株式会社などが参加した紙・セルロース起点の応用可能性——いずれも用途や体制は固定せず、まず小規模検証から進める方針で一致しました。各テーマごとに「何を検証するか・誰が連絡窓口か・必要な基礎データは何か」を簡潔なチェックリストとして整えています。

行程後半は、大阪—門司港のクルーズ移動をネットワーキングの場として活用し、少人数の懇談やミニ講義で理解を深めました。九州では大牟田地域の工場を見学。日本の化学工業・農薬産業の原点の一つとされる地域で、歴史的な蓄積と現在の安全・環境対応が両立する運用を体感し、協業の具体像を描く手がかりを得ました。

本大会を通じて、協会メンバーは基礎研究から生産現場、環境・安全の取り組みまでを一貫して学びつつ、連絡体制・共通フォーム・再訪時期という実務の土台を整備。大げさな目標よりもまず小さく確かめる段取りを共有したことで、今後の共同検証と個別打合せへ円滑に移行できる見通しです。

一般社団法人日本精細化工産業協会の理事および参加企業代表が船上で懇親晩餐会を開催。
日本と中国の精細化工産業の連携強化と将来の協力展開について、和やかな雰囲気の中で意見を交わしました
トヨタ自動車九州株式会社 LEXUS 工場を訪問し、品質管理・自動化技術・環境配慮型生産体制などの取り組みを視察しました
炭素構造を象徴するモニュメント前で撮影。日本の素材開発・機能性化学製造の原点を訪れ、産業基盤と地域協力の歴史を学びました。

行程概要

12月1日(日)
東京到着

12月2日(月)
午前:三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社(茂原)視察
午後:日本精細化工産業協会 第三回会員大会 & シンクタンク論壇
夜:懇親晩餐会

12月3日(火)
午前:東京大学「日本化工業界完全教育及び完全管理研修会」
午後:静岡へ移動・温泉体験

12月4日(水)
午前:ファイザー名古屋工場 見学
午後:三井化学クロップ&ライフソリューション株式会社(滋賀・野洲)訪問

12月5日(木)
午前:BANDO化学株式会社(和歌山)視察
午後:Air Water株式会社(和歌山)訪問
夜:阪九フェリーにて九州へ移動

12月6日(金)
午前:三井化学大牟田工場 見学
午後:Aグループ帰国/Bグループ福岡滞在・ビジネス交流

12月7日(土)
Bグループ帰国

終わりに

第三回大会は、研究・教育・生産・環境の全領域を横断的に結ぶ「日本型精細化工システム」の理解を深める機会となりました。
東京大学や三井化学をはじめとする先端拠点での学びを通じ、協会メンバーは「科学と実践を融合した新しい産業連携モデル」の構築に向けて具体的な一歩を踏み出しました。
この大会で形成された人的・技術的ネットワークは、来年以降の国際共同研究とサステナブルな産業発展の礎となることが期待されます。


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